2025年度総合型選抜の仕組み

※本ページの内容は2023年12月時点の情報です。最新情報は各大学の公式サイトなどで必ず確認してください。

総合型選抜とは?

総合型選抜(旧AO入試)は学校推薦型選抜との共通点が多い。ただ、総合型選抜には大きな特徴がある。「大学が求めている学生を選抜する」ということだ。そのため、総合型選抜ではキミの意欲や熱意を大学に強くアピールする必要がある。
総合型選抜では、「その大学でこんなことを学びたい」という意欲や入学後の目標が重視される。学校長の推薦は基本的に不要。書類審査や面接だけでなく、知識や思考力・表現力等、多面的に評価する選抜方法が増えている。

総合型選抜で重視されるアドミッション・ポリシーとは?

大学の学校案内や募集要項に書かれているアドミッション・ポリシー(入学者受け入れの方針)とは、「こんな学生に入学してほしい」「こんな学力を身につけておいてほしい」と大学が求めていること。総合型選抜は大学の方針と受験生の希望のマッチングを重視する入試なので、受験生がアドミッション・ポリシーに書かれた「求める学生像」に当てはまる人物かどうかも選考のポイントになる。大学・学部によって異なるので、早めにアドミッション・ポリシーを読んで、大学選びや受験対策に生かそう。

総合型選抜のアドミッション・ポリシーの例

大学名
学部-学科名
(試験の名称)
アドミッション・ポリシー(抜粋)
医‐医
(総合型選抜)
    【求める学生像】
  • 生命科学・医学に強い興味を持ち、探究心と学習意欲が旺盛な学生
  • しっかりとした基礎学力を身につけている学生
  • 協調性があり、問題解決においては独創性と指導力を発揮できる学生
  • 国際的に活躍する意欲を持った学生
現代福祉・福祉コミュニティ
(まちづくりチャレンジ自己推薦入試)
    【入学前に備えているべき能力】
  • 自分の考えを的確に表現し、伝えることができる
  • 多様な社会問題に深い関心を持ち、その解決のための自由な発想力と社会に積極的に貢献する意欲を有している
  • 積極的に他者とかかわり、実践を通した学びを深めようとする態度を有している
  • 【本選抜で重視する能力】
  • まちづくり実践へのモチベーションの高い学生

※2024年度入試

総合型選抜の選考方法は? 小論文・面接が多いが、大学によってさまざま!

旧AO方式では書類審査や面接のみという大学も多かったが、文部科学省の「多面的・総合的に評価・判定する」という方針から、選抜方法も多様化している。小論文やプレゼンテーション、資格・検定試験の成績、大学入学共通テスト(以下、共通テスト)を課すなど、選考方法も内容も大学によって異なるので、必ず確認しておこう。

一般選抜との違いは?

一般選抜は多くの場合、学力検査の得点で合否が決まる。一方の総合型選抜は大学によって選抜方法がさまざまで、小論文やディベート、面接など、学びへの意欲を総合的な視点から測って合否が決まる。なお、これらの選考に加えて、学力検査が課されることもある。
また一般選抜の選考は1~3月に実施されるが、総合型選抜は9~11月が多く、一般選抜に先駆けて行われる。大学によっては翌年1月の共通テストを課す場合もあり、選考期間が長めなのも総合型選抜の特徴だ。

学校推薦型選抜との違いは?

総合型選抜は学校推薦型選抜と違って、高校の推薦を必要としない。また、学校推薦型選抜では出願条件として評定平均値が定められていることが多いが、総合型選抜の場合は大学によってまちまちだ。ただし、評定平均値の出願条件がなくても、出願時には必ず調査書を提出することになっており、調査書がどのように選考で活用されるかは大学によって異なる。
試験内容を比較すると、学校推薦型選抜は小論文・面接が中心だが、総合型選抜は小論文・面接以外にもディベートやプレゼンテーションなど、大学ごとに独自の試験を課す傾向にある。なかには大学の模擬授業を受けたうえでレポートを書かせるような試験もある。

募集要項例:〇〇大学A学部B学科

【アドミッション・ポリシー】
ホームページに記載されたアドミッション・ポリシー(入学者受け入れの方針)を参照すること。
【出願資格】
高等学校の第3学年1学期または前期までの数学・理科・英語3教科の全履修科目の学習成績の状況が3.5以上の者。
【選考方法】
出願書類(調査書を含む)、筆記試験、口頭試問および面接の結果を総合的に判断して合否を決定する。

アドミッション・ポリシーは長文なので、募集要項上では省略されることもある。ほとんどの大学が学部・学科のホームページに掲載しているので、そちらを参照するといい。なお、アドミッション・ポリシーは独特の言葉遣いで書かれていることが多く、理解に時間がかかることも。気になる大学については、先に調べてよく読んでおこう。
この例では、出願資格として高校の成績に条件を設けている。高校の成績以外に、「科学コンクールでの入賞経験」や「英語の資格所持」なども条件にされやすい。得意分野を磨いておくと、受験に役立つかもしれない。

総合型選抜の注意点は?

総合型選抜は選抜方法が多岐にわたり、大学ごとの特徴が出やすい入試方式だ。受験したいなら早めに募集要項を確認して、出願条件や試験の内容をチェックしよう。特にレポートを提出したり、研究発表を行ったりする試験の場合は準備に時間がかかる。受験勉強と並行して進められそうか、よく考えよう。

総合型選抜のスケジュールは?

総合型選抜は例年、9月1日から出願が始まり、11月1日以降に合格発表が行われる。一般選抜や学校推薦型選抜と比べて早くに試験が行われる分、準備や対策も早めに進めておきたい。なお、大学によってはオープンキャンパスや個別説明会への参加を出願要件としていることがある。これらのイベントは出願のタイミングよりも前に実施されることがあるので注意しよう。

総合型選抜
9月 出願
(9月以前のオープンキャンパス等に参加する必要がある場合も)
10月 選考
11月 合格発表

※こちらはあくまでも一例です。総合型選抜のスケジュールは大学によって大きく異なります。実際のスケジュールは大学公式ホームページ等を必ず確認してください。

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  • 学校推薦型選抜

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学校推薦型選抜とは?

学校推薦型選抜(推薦入試)は、高校の学校長の推薦を受けないと出願できない。大きく分けて「公募制」と「指定校制」の2タイプがある。

総合型選抜とは?

総合型選抜(旧:AO入試)は、学校が定める「求める学生像」に合った人物を採用する入試。入学者比率は学校推薦型選抜より低い選抜方式だが、おさえておきたい入試の1つだ。