強豪校でも多くの部員は高校まで未経験!迫力満点の男子ラクロス部

ラクロスというと、女子のスポーツというイメージが強い人もいるかもしれない。しかし最近は、女子の人気に負けじと、男子ラクロスにも注目が集まっている。タックルやクロスを使った激しい格闘は、女子ラクロスにはない見ごたえがある。今回は、そんな男子ラクロス部の強豪校を紹介しよう。
激しい攻防はまさにフィールドの格闘技!
ラクロスは男女でルールが大きく異なり、男子はボールを持っている相手へタックルしたり、クロス(スティック)でたたいたりすることが許される。そのため選手はヘルメット、ショルダーパッド、グローブなどの防具を装着。まるでアメフトやアイスホッケーのような激しさと、時速150km超の強烈なシュートが、“地上最速の格闘球技”と言われる男子ラクロスの魅力だろう。
大学の男子ラクロスは100チームほどあり、全国7地区に分かれてリーグ戦が行われる。そして11月の全日本大学選手権大会(インカレ)が、学生王者を決める舞台となる。
ラクロス全日本大学選手権大会(男子)優勝・準優勝回数(2009~2023年)
大学名 | 優勝回数 | 準優勝回数 |
---|---|---|
慶應義塾大 | 6 | 0 |
早稲田大 | 5 | 0 |
日本体育大 | 2 | 0 |
一橋大 | 1 | 0 |
京都大 | 0 | 4 |
関西学院大 | 0 | 3 |
大阪大 | 0 | 2 |
神戸大 | 0 | 2 |
東北大 | 0 | 1 |
明治大 | 0 | 1 |
法政大 | 0 | 1 |
ラクロス全日本大学選手権大会(男子)優勝・準優勝校(2009~2023年)
年度 | 優勝 | 準優勝 |
---|---|---|
2023年 | 日本体育大 | 法政大 |
2022年 | 慶應義塾大 | 明治大 |
2021年 | 慶應義塾大 | 関西学院大 |
2019年 | 早稲田大 | 東北大 |
2018年 | 早稲田大 | 京都大 |
2017年 | 慶應義塾大 | 大阪大 |
2016年 | 慶應義塾大 | 神戸大 |
2015年 | 日本体育大 | 大阪大 |
2014年 | 慶應義塾大 | 関西学院大 |
2013年 | 早稲田大 | 神戸大 |
2012年 | 慶應義塾大 | 京都大 |
2011年 | 早稲田大 | 京都大 |
2010年 | 早稲田大 | 京都大 |
2009年 | 一橋大 | 関西学院大 |
※2020年度は開催中止
大学ラクロスのパイオニア「慶應義塾大」
1986年、慶應義塾大の男子学生が有志を募ってチームをつくったのが、日本ラクロスの始まりとされている。インカレでは、2022年度の優勝を含め最多となる6回の優勝回数を誇る。また全日本選手権大会(社会人クラブチームと日本一を争う大会)でも、2021年度は優勝、2022年度は準優勝と、その実力は日本トップレベル。これまで、U-21日本代表に多くの部員が選ばれたり、OBが日本代表ヘッドコーチを務めたりしたことからも部の強さがわかる。
文武両道を支える好環境「早稲田大」
インカレでは慶應義塾大に次ぐ5回の優勝記録を持ち、2018・19年の全日本選手権大会では決勝まで駒を進めた。好成績を残し続けているのは、運動部を統括する「競技スポーツセンター」が、部員の健康管理を手厚くサポートしているからだろう。また、運動部の全部員を対象とした「早稲田アスリートプログラム(WAP)」により、アスリートとしての教養プログラムや単位取得のアドバイスが受けられるなど、部活と学業を両立できる環境も整備されている。
最難関大ながら実力はトップクラス「京都大」
2010年から3年連続インカレ準優勝を果たし、全日本選手権大会にも10回出場している実力校だ。54クラブが所属する同大学体育会において、歴史は最も浅いものの、男子の部員数は一時期100名を超えたこともあるそうで、人気スポーツの1つのようだ。
まだまだある!注目の大学
北海学園大
北海道地区における強豪校。北海道学生リーグ戦で毎年のように優勝を争う北海道大とともに、北海道の大学ラクロスをけん引している。
東北大
東北地区大学リーグでは、2013年から連覇達成中である“東北の王者”。地区リーグで連続優勝記録を更新するとともに、悲願の「大学日本一」を目標に挑戦を続ける。
関西学院大
関西初のラクロス団体として1988年に発足。2021年は関西学生リーグで優勝を果たし、インカレでも3度目の準優勝を飾った。
ラクロスをする環境が整っていない中学や高校が多いため、強豪校でも部員の多くは入学後に初めてこのスポーツに触れている。大学に入って何か新しいスポーツに挑戦してみたいという人は、ラクロスの盛んな大学も選択肢に入れてみてはいかがだろうか。