鶴見大学/卒業した先輩の職業体験記

僕は現在、神奈川県秦野市の平沢歯科医院で常勤勤務医として働いています。当院では、1日あたり平均約130人の患者さんが来院します。担当医制となっており、予防から修復、歯内療法、補綴まで、一般歯科の保険診療を幅広く行っています。僕は1日に約30人の診療を担当。群馬大学医学部附属病院歯科口腔・顎顔面外科で2年間の研修を経ているため、全身管理の必要な患者さんの治療、智歯抜歯や粘膜疾患管理など、外科系の診療も多く任されています。当院は自費治療の割合も高く、上級医の先生方の指導のもと、セラミックやインプラント治療をはじめ、1日で義歯制作を行う「1dayデンチャー」など、さまざまな保険外診療も行っています。
僕は元々口腔外科医を志望しており、今年度からは某大学病院の歯科で非常勤として勤務しています。一般歯科医院では治療困難な、全身疾患のある患者さんや口腔がんの患者さんに寄り添える歯科医師をめざしたいです。

基礎科目、臨床科目ともに現在の診療に大きく活かされていると日々実感しています。群馬大学病院口腔外科で研修に励んでいた頃は、基礎科目の知識が大きく役立ちました。全身管理には、特に生理学、生化学、薬理学の知識が欠かせませんでした。医科歯科連携が重要視されている現在、鶴見大学では全身疾患に関する授業が編成され、各学年のどこかの講義で触れられるよう工夫されています。そのおかげで群馬大学研修医の同期生から、全身管理については医学部並の知識があると褒められ、頼りにされました。
臨床科目では、机上の勉強だけでなく、実習のカリキュラムも多かったため、僕のような編入学者でも臨床の現場では自然に行動することができました。口腔外科では、患者さんの口腔内で一度もタービンを動かすことはありませんでしたが、一般歯科医院に勤めた際には、身体が治療を覚えており、スムーズに臨床に応用することができて安心したのを覚えています。

歯科医院はコンビニの数よりも多いといわれることもあるようですが、僕が勤務しているクリニックには、毎日約130人もの患者さんが来院します。次の治療の予約が取れず、1か月先になってしまうこともしばしばあります。
医師は人の命を救うからカッコいいという人がいますが、歯医者は人の人生を明るくすることができる職業だと思っています。患者さんのために尽力したことで、患者さんが笑顔になれば、僕も自然と微笑んでいます。笑顔のために働けるって幸せな職業だな、と僕は感じています。

今の職場環境はとても恵まれていて、勉強熱心な院長と上級医の先生方や素直な後輩、頼り甲斐のある衛生士や歯科助手の方々に囲まれています。みなさん本当に優しい方たちばかりです。ここで素敵な仲間たちと共に、患者さんのために尽くせる歯科医師になることが今の僕の夢であり目標です。