日本大学/私のイチオシ
実物を見て触れて学ぶ薬用植物園は薬学の生きた教科書
薬学部 薬学科 4年
西川大貴さん
埼玉県立三郷北高校 卒業
※掲載内容は取材時のものです
夢中になったきっかけ
高校の化学の授業で、アスピリンの合成や医薬品としての効果について学んだことがあります。アスピリンが人間の体内で鎮痛作用や抗炎症作用を起こし、患者さんの症状を改善するプロセスに大変興味をそそられました。複雑な方法で合成した物質が体内でさらに複雑に分解され、目的とする作用を示す。そうした薬の合成と分解、薬効について、より深く専門的に学びたいと思い、薬学部に進学しました。
この学問のココがおもしろい
生薬学は、植物や動物を加工した自然由来の薬である「生薬」と、その有効成分にフォーカスした専門科目です。講義では、座学だけでなく実際に植物園で薬用植物を観察し、触れ、匂いを嗅ぎ、味見をしたり、と体感する機会があり、それが非常に印象的でした。私は、苦味健胃薬として使われる黄柏(オウバク)になるキハダの樹皮を口に含んで味見をしたのですが、その強烈な苦さは忘れることができません。薬学部では薬を頭で覚えるだけでなく、実際に手を動かし、実物に触れて学ぶ講義もたくさんあります。
キャンパスのお気に入りスポット
キャンパス内の薬用植物園は、面積約1万2000㎡、国内外の薬用植物約1000種を栽植する薬学部ならではの施設です。ここには身近な植物や、講義に登場した植物もたくさんあります。また、植物のラベルには薬用部位や薬効などが表示され、四季折々の植物を楽しみながら薬草や生薬の使い方などについて勉強することができます。緑に覆われた植物園は、もちろんリフレッシュや癒しの空間としてもおすすめです。