名古屋学芸大学/先輩の学問体験記
栄養学以外の医療分野の知識も幅広く学べる
※学年は取材時点のものです
私の学科ではこんな勉強をしています
食事はもちろん、医療の知識も深く身につけたいと思い、医療領域の学びに強い名古屋学芸大学に入学しました。1年次には「人体生物学の基礎」「人体の構造と機能」の授業で消化器の働きと栄養素の吸収について理解を深め、これらの知識と関連づけながら「調理学実習」で栄養価計算に基づいた調理に取り組みました。2年次の「臨床栄養学」では、管理栄養士の職業倫理から疾病別の栄養指導まで幅広く学び、病院で働く姿をイメージしながら授業に臨みました。
3年次からは、これまでに学んだ理論を実践する授業が中心になりました。例えば「応用栄養学実習」では「50歳男性」や「妊娠中期」など具体的な人物像を想定しながら、その人に合わせた献立を考えて実際に調理。献立を組み立てた背景や、どんな栄養素に注目したのかクラスメイトの前で発表することで知識が整理され、伝える力も身につきました。また、「臨地実習」では病院で働く管理栄養士の仕事について深く学習。栄養指導の際は、患者さんの性格に合わせたコミュニケーションをとるなど、カウンセリングスキルも必要だと気づきました。
4年次の卒業論文では、高齢者の咀嚼をテーマに取り上げました。地域の在宅高齢者の「噛む力」を強化することは病気の予防につながると考え、この研究成果を卒業後の病院勤務にも活かしていきたいです。
この学部・学科を選んだワケ・きっかけ
私は2歳のときに「潰瘍性大腸炎」を発症したのですが、調理師免許を持っている母のおかげで、栄養バランスの整った食事を摂ることができ、現在は薬の服用や食事制限なしで生活することができています。その経験から「食にかかわる仕事に就きたい」という気持ちが芽生え、食物科のある高校に進学しました。
自身の病気の経験を活かし、患者さんに寄り添って自分にしかできない栄養管理を行いたいという想いから、「管理栄養士」をめざすことを決意。県内で管理栄養士を養成する大学の中でも、特に医療分野に強いという点が名古屋学芸大学を選んだ一番の理由です。また、オープンキャンパスに参加したとき、大学の雰囲気がよかったことも入学を志望する後押しとなりました。ほかにも、「健康運動実践指導者」の資格を取得したいと思ったことや、海外研修にも参加したいという希望がかなえられそうだったことも決め手です。
この学問のココがおもしろい!
管理栄養学科では、あらゆる食品の特徴を念頭に栄養バランスのとれた食事を考えるという調理学・栄養学的な分野の授業だけでなく、人間の身体の構造や代謝のしくみといった解剖生理学的な分野、医学・薬学分野の授業もあります。つまり、一つの学問に留まらず、さまざまな分野を横断的に学び、組み合わせて考えられる点が管理栄養学科の学びのおもしろさです。
また、管理栄養学科では、さまざまな疾患によく使われる薬の名前や副作用、食べ合わせるのを避けるべき食品など、今まで生活してきて知らなかった新しい知識が身につきます。 私は病院に就職しましたが、患者さんの栄養管理をするときには、このようなさまざまな分野の知識を組み合わせて、患者さんの栄養状態や気持ちに寄り添ったケアを行っていきたいと思います。また、医師や看護師、薬剤師など他職種の多くの方々と関わり合うことができるのも、管理栄養士という仕事のおもしろさの一つだと考えています。
後輩へのアドバイス
さまざまな分野の先生方がわかりやすく授業をしてくれますが、日頃から栄養や食事について関心を持つようにすると、さらに栄養学が楽しいと思えるようになると思います。また、最近は書籍だけでなく、SNSなどでもさまざまな分野で活躍されている管理栄養士の方が発信する栄養学に関する情報を得ることができます。このほか、現代の栄養学がどのように進歩しているのか興味を持って見てみることや、お店などではどのような食品が販売されているかなどにも注目すると、授業で役立つだけでなく、楽しく学ぶことができると思います。多くの学問分野を学んでいくにつれてより具体的な管理栄養士像が見えてくると思うので、目標に向かって意欲的に学んでみてください!
名古屋学芸大学の先生方は、話しやすく優しい方ばかりです。積極的にコミュニケーションを取り、海外研修や課外活動などの機会を利用して多くの経験を積めば、きっと未来が開けるはずです。
先輩の学部で学べることをチェックしてみよう!
1週間の時間割
3年生前期が最も応用的な授業が多い時期でした。1~2年生の講義で学んできた内容を応用することで、管理栄養士として社会に出たときに実際に行うことを実践でき、大変でしたがとても楽しかったです。
どんな高校生活を送っていましたか?
授業のほかに取り組んでいたこと
学業だけでなく、所属していたテニス部での活動にも一生懸命取り組み、3年間の高校生活を多くの仲間と過ごしました。私が通っていた高校は、体育祭や文化祭などの行事にも力を入れていたので、一度しかない高校生活を存分に楽しむことができました。
高校時代の勉強法(特に入試対策)
私はどの教科でも、授業で配布されるプリントに、先生が説明している語句や背景知識などを書き込み、補足や記憶の定着に役立てていました。プリントが配布されない教科の場合には、先生が強調して説明していたポイントや、テストに出題されそうなところを重点的にメモするよう心がけました。 また、私は暗記するとき、教科書やノートなどを読むのではなく、紙に文章を書き写すという方法を取り入れていました。テスト1~2週間前には、プリントや自作のメモも活用し、テスト範囲の大事な部分をひたすら何回も裏紙に書き写し続けることで暗記する方法を3年間続けました。さらに、ワークブックなどの問題集を提出するときは、課題の提出物に加え、それを何度も解いた解答ノートも併せて提出していました。