名古屋学芸大学/先輩の学問体験記
管理栄養士としての可能性が広がる学び

※学年は取材時点のものです
私の学科ではこんな勉強をしています

管理栄養士には食と栄養の知識はもちろん、私たち人間の身体のしくみ、さらには栄養指導の方法など、幅広い知識とスキルが必要です。管理栄養学科の授業には講義・実験・実習があり、講義で基盤となる知識と理論を学び、実験・実習でそれを確かめ、実践します。この一連の流れで学ぶことで、理解が深まっていくと感じています。
「臨床栄養学」の授業は、さまざまな症例の患者さんを想定し、どういった栄養療法を行うとよいのかを学びます。また、乳幼児や高齢者、スポーツ選手など、幅広いライフステージや対象者に合わせた栄養管理についても学んでいます。「食品学」や「食品学実験」では、食品に含まれる成分の分析や食品の性質を学びます。このほかにも、高齢者向け健康教室のプログラム立案など、実社会で管理栄養士に求められるスキルに合わせて展開される授業は幅広く実践的なものばかりです。私もさまざまな観点から食と栄養について学び、人々の健康についての理解を深めています。
この学部・学科を選んだワケ・きっかけ

私がこの学部を選んだきっかけは「スポーツ栄養士」になる夢ができたことです。小学校から高校までバスケットボールを続けていた私は、自分でプレイすることも応援することも大好きで、将来もスポーツに関わる仕事をしたいと考えていました。進路について具体的に考え始めた頃、スポーツと同じように大好きな「食」の面からスポーツ選手を支える専門職があると知り、大学で栄養学を学んで管理栄養士の資格を取得し「スポーツ栄養士」をめざすことに決めました。
管理栄養学部を選ぶきっかけとして、必ずしも私のように具体的な目標や夢がなくてもいいと思います。単純に「食べることが好き」「料理することが好き」というきっかけでも、学んでいくうちに素敵な夢や目標が見つかるのではないかと思います。私自身、入学後に食や栄養について幅広く学んだことで、面白いと思う分野がほかにも見つかり、広い視野で考えられるようになりました。現在はスポーツ栄養士という夢を持ちながら、新たに興味を持った分野にも挑戦できるよう知識を深め、スキルを磨いています。
この学問のココがおもしろい!

栄養学のおもしろさは、健康に結びつく献立を考えるだけでなく、楽しく食べてもらう方法も考えられるところにあると思います。健康のための献立を考えると、どうしても栄養価などの数値にこだわり、時に味気ない食事になってしまうことがありますが、「応用栄養学実習」の授業では、さまざまライフステージに合わせて、”食べる人に喜んでもらえる献立”を作成、実際に調理をして試食も行います。例えば、高齢者向けの行事食やアレルギーの子どもでも食べられるスイーツなど、学んだ知識を活かして味付けや調理法、盛り付けなどを工夫することで、楽しくおいしく食べてもらえる食事にすることができます。そのほかにも、たんぱく質や塩分に制限がある患者さん向けの献立では、出汁を使って満足感を持たせるなど、少し堅いイメージのあった栄養管理が、学んでいくうちに楽しいものになりました。
後輩へのアドバイス

栄養学を学ぶ上で大切なことは、食を通して人の役に立ちたいという気持ちだと思います。その対象は年代も健康状態もさまざまですが、私たちが将来、管理栄養士になってそれぞれの役割を果たすことで、多くの人が健康になり、食事の喜びを感じることにつながります。誰かの笑顔を自分の手で生み出したいという想いが、学びをより充実したものにするのではないかと思います。まだ自分の将来像がはっきり見えていなくても、学んでいくうちにきっと道が開けていきます。まずは自分の気持ちを確かめ、目の前にある目標に向かって全力でがんばってください。
先輩の学部で学べることをチェックしてみよう!
1日の時間割

3年生前期の時間割です。3年次の前期までは必修科目が多く、後期からは臨地実習が始まるため、必修の授業は少なくなります。その代わりに自分が将来めざす分野に合わせた科目を選んで履修し、専門性を高めることができます。
どんな高校生活を送っていましたか?
授業のほかに取り組んでいたこと
高校時代はバスケットボール部に所属し、部活に明け暮れる日々を送っていました。また、テスト前には勉強に集中し、学校行事も全力で楽しむようにしていました。受験勉強は3年生で部活を引退してから本格的に始めました。
高校時代の勉強法(特に入試対策)
生物基礎や化学基礎は知識の抜けや漏れがないよう何度も教科書を読み返し、過去問題も繰り返し解くようにしました。教科書を読み返し、問題集を解いて、知識の定着が図れたら過去問題に取り組むサイクルで、できなかった部分の洗い出しと傾向の分析を行いました。