大学学問知ろう!
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中小企業や地方自治体が提示する
実社会の課題解決から
キャリアに必要な力を養う

経済・経営・商学系統/経営・商学
法政大学 酒井研究室

この研究室に必要な志向性の内訳

ゼミでは、自分で考え行動することを徹底。プロジェクトのどこに課題意識を持ち、どんな手法で解決するかを考えることが重要視される。教授が手取り足取り教えることはないため、成功体験を得るより、失敗から学ぶ機会が圧倒的に多いという。ただ、失敗したことを仲間と話し合い、粘り強く課題に取り組む姿勢を鍛えることができる。

この研究につながる科目・教科

ビジネスアイデアや課題解決の糸口を見つけるには多岐にわたる分野の知識が必要になる。これからのビジネスには、英語やIT社会のベースになる情報も必須です。バランスのよい学習を心掛けよう。

この研究の学問の手引き

経営・商学
〈他に関連がある学問〉
  • 経済学
  • 社会学

キャリアデザイン学は人生をデザインし、人の生涯や経歴を支援する能力を培うことを目的とする新しい学びの分野だ。経済・経営・商学系統に属する学びで、「発達・教育」「ビジネス」「ライフ」の3領域を教育・研究の枠組みとし、企業と社会について幅広く学ぶ。

実社会に即した実践的な力を養うキャリアデザイン学部の学び

法政大学キャリアデザイン学部は、複雑化した現代社会での生き方・学び方・働き方を学び、実社会に即した実践的な力を養えるのが特徴だ。酒井理教授が率いるゼミでは、学生が中小企業や地方自治体プロジェクトを運営し、マーケティングの手法を学んでいる。

プロジェクトでは、連携先の企業や自治体が実際に抱えている課題が提示される。例えば、ある文具メーカーから、ビジネスパーソン向けのノートタイプ型ホワイトボードを若者向けに改良したいと課題が出された。商品化のアイデアを出すだけでなく、どのような店舗で、どのような販売をとるかといった方法も考えなければならないため、学生たちは様々な困難に当たりながら試行錯誤を繰り返す。

酒井ゼミでは、ほかにも地域商店街のプロモーションや伝統工芸品のマーケティングなど、様々なプロジェクトに取り組んでいる。

キャリアを描くために必要な構想力・実行力・創造力

プロジェクトの運営に必要な力の一つは、構想力だ。課題の解決に向けて、予算、期間、人員などを考慮しながら、論理的に企画を立て、実践していく必要があるからだ。そうした構想力は、2年次からゼミ内のディスカッションで徹底的に鍛えられていく。学生の発表に対し、酒井教授は「なぜそう思ったのか」といった質問を繰り返し、論理的な課題解決の道筋を考えさせていく。加えて、実行力も求められる。最後までやりきる力がなければ、構想した企画も机上の空論で終わってしまう。さらに、市場で差別化するために、創造力といったセンスも求められるという。

それらの力を磨くために、2・3年生は、自治体などが主催するビジネスコンテストに挑戦している。秀でたアイデアを導くには、蓄積した知識を結びつけ、新しい視点を見つけることが大切だ。それには、“これさえ勉強しておけばいい” という効率的な思考ではなく、幅広く学ぶべきだと酒井教授はアドバイスする。

「何事も面白いと考えられるマインドセットを大切にしてほしいです」。

課題解決に取り組み、社会で必要な思考力を身につける

課題解決に取り組み、将来のキャリアを描くための基礎的な能力を身につけることが、ゼミの大きな目標だと酒井教授は話す。

「1という情報が入ったときに、そのまま1と解釈するか、Aに変換して解釈するか。入った情報を自分なりに解釈できるかどうかで結果は大きく異なります。ゼミでの学びから、自分なりの思考力を身につけることが、社会において武器になるでしょう」