大学学問知ろう!
スタディーサポートの「志向性」結果を参考にしながら、
自分に合っている大学の学問を探してみよう!

地域と文化交流の角度から
「観光」を見つめ、その発展に寄与する情報発信や取り組みを研究

社会学系統/観光学
立教大学 舛谷研究室

この研究室に必要な志向性の内訳

自ら研究フィールドに出ていき、その土地の人とコミュニケーションをとることによって文化交流が始まるので、社会性や社交性が育まれる学びといえる。かかわる分野が広いため、この研究では偏りのないバランスのよさが養われる。

この研究につながる科目・教科

読み書きが多いため、国語の力は重要。帰国子女も多く、コミュニケーションに大切な英語を使う場面も多い。さらに観光をビジネスとしても考えるため、言語や芸術、社会的な知識などもバランスよく必要になる。

この研究の学問の手引き

観光学
〈他に関連がある学問〉
  • 日本文学
  • 経営・商学
  • 外国文学
  • 社会学
  • 心理学
  • 国際関係学
  • 文化学
  • 農業経済学

観光に関するあらゆる事象が研究対象となる。経済・経営・商学的な側面や、心理学、文学から観光とは何かを考える。観光資源の発掘、観光の満足度を高める方法など、観光を援助したり、それらの活動に必要な分野を学んだりする。

地元埼玉と連携した活動など、多様な経験を積み、興味を深める

交流文化学科は、国際交流、都市と地方など、観光の持つ様々な「交流」の面にフォーカスした学科だ。なかでも言語文化を対象とする交流文学・観光文学研究をしているのが舛谷鋭ますたにさとし教授が率いるゼミだ。

学年ごとに旅行記などの文献講読を行って、知識や理論を学ぶとともに2 ~ 4年生のゼミ生が協働して地域連携プロジェクトを実施。例えば、銀行と連携した埼玉県内のまち歩きマップの作成や、埼玉県秩父郡横瀬町と連携した地域イベントの企画・運営(写真A)など、実践的に観光文化について学んでいるのが特徴だ。

東南アジアのフィールドワークで地域発展の仕組みづくりに貢献

舛谷ゼミでは、まちづくりやメディアツーリズムなど、7つのプロジェクトを行っている。多くの学生が2つ以上のプロジェクトに参加し、地域発展や情報発信などの実践力を鍛えていく。

「複数のプロジェクトに参加し、多様な体験を積むなかで、自分がどのような社会貢献をしたいのか考えてほしいと思います」(舛谷教授)

舛谷教授の専門分野の一つである東南アジア島嶼とうしょ 部の地域研究に関連して、ブルネイでのホームステイや、カンボジアでのフィールドワークを行うプロジェクトもある。例えば、カンボジアで活動をしたグループは、村の子どもたちを支援するフリースクールで日本語教室(写真B)やパソコン指導を行った。帰国後も同校に資金援助をしたいと考え、参加学生がクラウドファンディングを企画。文化交流をきっかけに、プロジェクトは地域発展の仕組みづくりにも広がった。

また、トラベルライターが執筆する旅エッセイを表彰する『トラベルライティングアワード』を主催するプロジェクトもある。欧米に比べ、日本では認知の低いこの分野で優れた作品を表彰し、その振興を図ることが目的だ。ゼミ生は、候補作品の選定から表彰までを担当。学生を対象とした部門では、ゼミ生たちも参加し、好成績を修めている。

プロジェクトで学んだことを自分の興味につなげて、卒業論文に

4年生は、各種プロジェクトの経験をもとに卒業論文に取り組む。

「よさこいのイベントに参加する学生は伝統芸能とまちづくりを、ベリーダンスが趣味の学生はイスラーム圏の伝統芸能の創世を研究テーマにするなど、自分の興味と地域・文化を結びつけて研究を進めています。観光だけでなく、地域や文化など、幅広い分野に興味のある学生に学んでほしい学問分野です」(舛谷教授)