10の質問で「イラストレーター」のすべてがわかる!~イラストレーターの大変なところは?徹夜の仕事が多いって本当!?
アートのセンスを発揮してイラストを描いていくイラストレーター。本やウェブメディアやゲームに欠かせない存在だけど、実際どんな仕事なの!?そこで今回は、現役のイラストレーターさんたちに実際の仕事内容を聞いてみた!
Q1. イラストレーターってどうすればなれるの?
A. 僕の場合は、専門学校に進学して、就職活動でイラストレーターが集まる会社に入りましたが、美術系の大学や美術学科、デザイン学科出身のイラストレーターさんは多いですね。デザイン事務所や企業の広告部門に勤めるほかに、ゲーム会社に就職するパターンもありますが、ゲーム会社はイラストレーター専門として募集しているところはあまりないので、グラフィックデザイナーなどの仕事をして人脈を広げた後に、イラストレーターとして独立する人もいます。
絵がうまいというのは大前提ですが、Adobe「Illustrator」などPCのグラフィックソフトを操作できないと結構厳しいです。
(25歳・男性・イラストレーター歴4年目)
Q2. 学生時代はどんな努力をした?
A. 自分の好きな作品のキャラを模倣して描いたり、自分のオリジナルのキャラを考えたり、とにかく絵をたくさん描きましたね。また、絵の展覧会を観に行ったりもしました。
正直、学校で勉強するだけじゃなくて、自分から能動的に行動している人じゃないと、将来イラストレーターとして働いていくのは難しいと思います。
僕の場合は、学生時代から学校のツテで小さな仕事をいただいていたので、その仕事をこなしながらクライアントの担当の人に、まだ無知な学生という立場を利用して、営業やイラスト制作についていろいろと教えてもらいました。
コンテストで賞をもらっていれば別ですが、人脈がものをいう業界でもありますので、若いうちからいろいろと売り込んでおくと後々に生きてくると思います。
(25歳・男性・イラストレーター歴5年目)
Q3. 収入はどれぐらい?
A. 企業に就職すれば、その会社の規定通りの月給になるので、一般的なサラリーマンの方々と似たり寄ったりだと思います。
僕はまだまだ新人なので給料は少ないですが、フリーランスで活動するようになれば、自分で描いた分だけ収入になります。それはおいしい仕事から割の悪い仕事までさまざま。
例えば大きな企業とのタイアップのお仕事だと、1つのイラストを納品するだけで10万円以上ももらえることもありますし、反対にWEBサイトの挿絵のお仕事などは、1企画まるまるイラストを担当しても数万円にしかならないこともあります。
(23歳・男性・イラストレーター歴2年目)
※厚生労働省の職業情報提供サイト「jobtag」によると、イラストレーターの平均年収は466.7万円
Q4. 勤務スケジュールは?
A. 会社にもよりますが、僕の会社は朝10時に出勤。こういうクリエイティブな業界はどこも結構朝が遅めです。取引先の出版社などは、午前中に編集部に電話してもだれも出ないですし、携帯電話にかけるのも徹夜明けの編集さんを起こしてしまうようで気が引けます(笑)。なので、むしろ僕の会社は早い方かも。
出社したら軽く打ち合わせなどをして、あとはひたすら絵を描きます。休憩時間は個人で好きなタイミングで取ってよく、スケジュールに関しては自主性にゆだねられることが多いです。
(25歳・男性・イラストレーター歴5年目)
Q5. 徹夜することもある?
A. 終業時間も人それぞれ。締め切り間近の急な発注がくることがあれば徹夜なんて当たり前ですし、仕事が詰まっている時期は土日しか家に帰れず、会社に泊まりっぱなしなんてことも…。
僕の会社にも売れっ子の先輩がいますが、寝具やお泊まりセットなどをすべて持ち込んでおり、職場で生活できるようにしています。ああなりたいような、なりたくないような…といった感じです(笑)。
(23歳・男性・イラストレーター歴2年目)
Q6. やりがいは?
A. やっぱり絵を描くのが好きだから、趣味が仕事になっていて、楽しいといえば全部楽しいです。クライアントさんから「この前、描いてもらった〇〇のイラスト、すごく評判がよかったですよ!またお願いしますね」なんて言われたときは天にも昇る気持ちです。
僕はまだ経験がありませんが、自分のイラストがパッケージに使用されて、それが評判になって商品のヒットにつながることもあります。そうなれば、イラストレーターとして、これ以上の名誉はないと思います。
(25歳・男性・イラストレーター歴5年目)
Q7. 反対に仕事の大変なところは?
A. 思うように描けないとき。そういうときは本当に絵が嫌いになりそうになります。1枚のイラストに何日もかかってしまっているときはほとんどノイローゼです(笑)。
あとは思うように描けたのに、ボツにされたときは悔しい。絵って見る人によって評価が違うから、自分の絵が認められなかったことを受け入れられないことはよくあります。
(25歳・男性・イラストレーター歴5年目)
Q8. どうすればキャリアアップできる?
A. この仕事が有利になる資格はありません。ただ、コンテストはいろいろとあるので、それに応募して採用されれば自分の実績になります。この業界は実績が本当に大事ですから、私もちょこちょこと応募してます。
(28歳・女性・イラストレーター歴7年目)
Q9. プライベートの過ごし方は?
A. 自分の場合、休日は家にこもり、趣味のアニメや映画を見たりゲームをしたりして脳を休めています。でもそうしながらも、「このデザイン、かっこいいな、参考にしよう」というのは頭の片隅にいつもあります。
また、たまに外出したときは、街にある看板などについ目がいってしまいます。絵が描いてあるものでなくても、「あの配色はクールだな、今度使ってみよう」なんて考えたりもしますね。
(25歳・男性・イラストレーター歴5年目)
Q10. 将来の目標は?
A. 自分が描いたイラストが、ゲームでメインに使われるようになったらいいなと考えています。あとは、僕自身が有名になって、みんなに自分の絵を知ってもらえるようになればうれしいです。
正直、収入がどうとかは二の次で、この業界で名を馳せられるようになれれば、それが一番。「〇〇さんがイラストを担当してるからこのゲームを買ってみよう」と思わせられるようになれば、イラストレーターとしては大成功なんじゃないでしょうか。
(23歳・男性・イラストレーター歴2年目)