<著名人の出身大>芥川賞・直木賞の早慶戦で勝つのは?

毎年2回、出版業界最大級のイベントで、多くのメディアでも取り上げられる「芥川賞」と「直木賞」。今回は過去20年間の受賞作家の出身大学をランキングで紹介。結果やいかに?

直木賞・芥川賞の早慶対決は大差をつけて早稲田の勝利

早稲田大は過去20年間で受賞者15名を輩出、他大学の追随を許さない結果となった。20年を通してまんべんなく受賞者がおり、古今を問わない伝統を感じさせる。また、早稲田大には及ばなかったものの慶應義塾大も堂々の2位。テレビドラマ化された『半沢直樹』シリーズや『花咲舞が黙ってない』などで有名な池井戸潤氏も慶應義塾大の出身だ。
3位につけた同志社大は、芥川賞で1人・直木賞で3人の受賞者を、西南学院大では、芥川賞で2人・直木賞で2人を輩出している。

芥川賞・直木賞の受賞者出身大学トップ3(2005~2024年)

順位 大学名 人数
1位 早稲田大 15人
2位 慶應義塾大 5人
3位 同志社大 4人
西南学院大 4人

※編集局調べ(2025年4月時点)
※中退者も含む

文学の造詣が深い仲間に出会える環境が影響 !?

ランキング1位の早稲田大には、坪内逍遥が創刊した「早稲田文学」、2位の慶應義塾大には永井荷風が創刊した「三田文学」という文芸誌が明治時代から発刊されている。この文芸誌の伝統も多くの受賞者を生み出す根底にあるのかもしれない。

また、早稲田大、慶應義塾大には、文学サークルの数も多く、サークル活動を通じて、同じ趣味・志向の仲間と出会える環境の影響もありそうだ。仲間と過ごす学生生活を通じて、お互いを励まし、切磋琢磨しながら自分たちの成長につなげられるからだ。

文章を書くのが好き、小説を読むのが好き、好きな作家がいるなど文学に関心の高い人は、作家の出身大学を調べてみるのもいいかもしれない。

早稲田大出身の受賞者と受賞作品(2005~2024年)

芥川賞
絲山 秋子 『沖で待つ』
伊藤 たかみ 『八月の路上に捨てる』
磯崎 憲一郎 『終の住処』
黒田 夏子 『abさんご』
滝口 悠生 『死んでいない者』
上田 岳弘 『ニムロッド』
市川 沙央 『ハンチバック』
直木賞
三浦 しをん 『まほろ駅前多田便利軒』
森 絵都 『風に舞いあがるビニールシート』
松井 今朝子 『吉原手引草』
北村 薫 『鷺と雪』
白石 一文 『ほかならぬ人へ』
朝井 リョウ 『何者』
青山 文平 『つまをめとらば』
恩田 陸 『蜜蜂と遠雷』

慶應義塾大出身の受賞者と受賞作品(2005~2024年)

芥川賞
朝吹 真理子 『きことわ』
遠野 遥 『破局』
直木賞
朱川 湊人 『花まんま』
池井戸 潤 『下町ロケット』
永井 紗耶子 『木挽町のあだ討ち』

※編集局調べ(2025年4月時点)

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