下克上がアツい!今注目の大学女子駅伝

箱根駅伝のある男子に比べて、少し陰に隠れた印象のする女子駅伝だが、実は今、さまざまな大学が選手の育成に力を入れている注目のスポーツだ。活躍するチャンスが大きいために、新しいチームも続々と誕生している。今回はそんな女子駅伝参加校のなかから、いくつかの注目校を紹介しよう。
学生同士のサポートが強さのヒケツ?「名城大」
大学女子駅伝の代表的な大会である杜の都駅伝(全日本大学女子駅伝対校選手権大会)で、史上初の7連覇を達成した名城大女子駅伝部。2020年の大会では、大会新記録をたたき出している。また杜の都駅伝と並ぶ有名な大会、富士山女子駅伝(全日本大学女子選抜駅伝競走)においても6連覇を達成、圧倒的な強さを見せつけた。6年連続2冠の記録をどこまで伸ばせるのか、注目が集まっている。
ユニークなのは、名古屋学芸大の管理栄養学部の学生らが、実習として選手の食事の献立を考えるなど栄養学的にサポートしているということ。大会時にはチームに同行し、食事を提供することもある。他大学ながら、同じ女子学生のサポートによって、選手の強さが底上げされているのだ。
王座奪還を掲げて挑む!「立命館大」
杜の都駅伝にて、2011年から5連覇を成し遂げた関西の強豪校。2015年は優勝しただけでなく、すべての区間で1位を達成するというダントツの強さを見せつけた。この成績が高く評価されて、大学の所在地である京都府から「京都府スポーツ賞優秀賞」を贈られている。2016年以降は優勝を逃しているが、常に4位以内に入っていることから、いまだ実力は健在だと言えるだろう。
期待のホープから強豪校へ!「大東文化大」
大東文化大の陸上競技部女子長距離ブロックは2010年に創設された、比較的新しい部門。しかし2011年には早くも杜の都駅伝に出場しており、2013年以降はほとんど毎年のように準優勝へと食い込んでいる。大東文化大は男子駅伝が強いことでも有名。男子駅伝で培った指導法や優れた練習環境が、急成長を支えたのかもしれない。
まだほかにも! 今後の活躍に注目したい大学
大阪学院大
杜の都駅伝では2014年から連続入賞している注目校。オリンピック金メダリストの高橋尚子さんが在籍していたことでも知られている。2022年は杜の宮駅伝で3位、富士山女子駅伝では2位と大健闘した。
石巻専修大
2015年に女子競走部が創部され、わずか5か月後には杜の都駅伝に出場した。杜の都駅伝に連続出場して入賞することを目標に、練習に励んでいる。
拓殖大
女子陸上競技部は2016年、部員1人からスタートしたという。2年後には杜の宮駅伝に初出場、2021年には杜の宮駅伝3位、富士山女子駅伝6位と好成績をマークした。さらなる成長が期待されている。
大東文化大や石巻専修大、拓殖大と、創部されて日の浅い大学が躍進しているのが、女子駅伝の面白さだ。大きな大会は年に数回しかないが、さまざまな時期に開催されているので、気になる人は早速チェックしてみよう。
駅伝部は部が独立していることもあれば、陸上部内に部門として設置されていることもある。気になる大学の「駅伝部」が見つからないようなら、陸上部も調べてみよう。