文理選択はじめの一歩 社会とのかかわりを考えよう!
文理選択についてもう考えているかな。すでに決まっている人も、迷っている人も、ぜひ一度“社会とのかかわり”から考えてみてほしい。大学に進んでから、社会に出てから、後悔しないために役立つ視点だ。どんな考え方か、詳しく見ていこう。
“社会とのかかわり”を考える意味とは?
社会に必要な職業は、時代と共に変わっていく。特にこれからはAIやロボットに関する技術が発達し、新しい職業が生まれやすく、今ある職業がなくなりやすくなると言われている。一生同じ職業に就き続けるとは限らないのだ。
だとしたら、職業のことだけ考えるよりも、社会に出てからどう生きたいか、どう社会の役に立ちたいか、“社会とのかかわり”をじっくり考えたうえで進路を決めた方がいいだろう。生き方の軸が見つかっていれば、これから先の長い人生で、どんな変化に直面してもタフに生きていけるはずだ。
気になる社会課題がないか、考えてみよう
自分に合った社会とのかかわり方を探すにあたって、まず社会にどんな課題があるのかを知ろう。次に挙げる3つの方法を試して、興味を持てそうな社会課題を探してみよう。
① ニュースから探す
テレビや新聞のニュースを見て、気になるものがないか探してみよう。政治や経済のニュースなど、固い話題にもちゃんと目を通すこと。
② 好きなこと=興味関心から探す
食べることが好きなら食糧問題、野生動物が好きなら環境問題など、好きなことに関係した社会課題がないか、イメージしてみよう。インターネットで「野生動物 社会問題」などと検索してみるのもいいだろう。
③ SDGsから探す
SDGs(持続可能な開発目標)とは、よりよい世界をつくるために国際連合が定めた17の目標のこと。例えば「貧困をなくそう」「飢餓をゼロに」と、世界が協力して向き合うべき大きな問題がまとめられている。この中から、興味を持てそうなものを探すといいだろう。
「どうかかわれるか」「どうかかわりたいか」を考えてみよう
かかわりたい社会課題が見つかったら、今度は「どうかかわれるか」「どうかかわりたいか」を考えてみよう。方法は2つ。関係する学問から探すことと、職業から探すことだ。先に挙げた「絶滅危惧種に指定されている動物」を例に、それぞれのやり方を見てみよう。
① 学問から探す
など、同じ課題でも学問によってアプローチの仕方が変わる。まずは候補になりそうな学問を探そう。それから学べる大学・研究室を調べ、自分に合った学問を考えよう。
② 職業から探す
など、学問と同じくさまざまなかかわり方が考えられる。どの職業がどのようにかかわれるか、インターネットで詳しく調べてみよう。その時、仕事の内容や働き方、やりがいまで詳しく見ておくと、向き・不向きを考えやすい。
学問も職業も、今すぐ1つに決める必要はない。むしろ、候補がたくさんあったほうが、進路の広がりを持てていい。時間がある時にどんどん調べていこう!