薬学を学んでいる先生のインタビュー

プロフィール

小渕修平先生

兵庫医科大学

薬学部 医療薬学科

専門は薬理学。腎臓の働きが慢性的に低下していく慢性腎臓病(CKD)に関する研究に取り組んでいる。

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この学問の面白さとは?

薬が作用するしくみを明らかにする

先生の探究ヒストリー

夢中になったきっかけ

薬はなぜ効くのだろう?

花粉症の私は、毎年春になると抗アレルギー薬を服用しています。薬を飲むと症状が治まる一方、眠くなってきて、「なぜだろう」と疑問に思ったことが薬に興味を持ったきっかけです。その後、薬学部に進学し、「薬理学」という学問に出合いました。薬理学は、まさに私が知りたかった薬の作用に関する「なぜ」を追究する学問です。大学卒業後は大学院に進み、薬理学の研究を続けました。

現在の研究内容

病気のメカニズムを探る

私の研究室では、慢性腎臓病の症状が進むメカニズムを探索する研究に取り組んでいます。慢性腎臓病は腎臓の働きが慢性的に低下していく病気のことで、新たな国民病といわれています。
さまざまな治療薬を処置した慢性腎臓病モデル動物の血管に、血管を弛緩させる薬物を投与して、血管が拡張する様子を観察することで、血管内皮機能を改善する薬物を探索しています。
慢性腎臓病を改善する薬はほとんどなく、対症療法で進行を抑えています。この研究を進め、薬の開発に貢献できたらうれしいです。

高校生へのメッセージ

薬剤師から研究者まで

薬学は、幅広い研究に携わることができます。学ぶことが多く大変ですが、卒業後は薬剤師や研究者、公務員など多様な道が開けています。「薬っておもしろそう」と思ったら、大学で薬学を学び、将来の仕事につなげてほしいです。

先生の探究STORY

学問に目覚めたきっかけ

「花粉症の薬を飲むと、なぜ鼻水が止まり、眠くなるのだろう」と疑問に思う。薬への興味・関心が高まり、薬学部への進学を志望する。

大学時代

薬学部進学。1年次に履修した「薬学概論」の授業で、体内で薬がどう作用しているのかを探る「薬理学」という分野を知り、強く引かれる。

研究者になると決意ターニングポイント

大学院時代、難度の高い実験系で薬物の効果を検討し、予想どおりの効果を得られたことに感激し、研究の道を進む決意をする。

学問の魅力を感じられる
先生オススメの1冊

『アンサングシンデレラ病院薬剤師 葵みどり』
コアミックス
荒井ママレ/著 富野浩充/医療原案

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