法学を学んでいる先生のインタビュー

プロフィール
申 美穂先生
法学部 グローバル法学科
京都大学大学院法学研究科博士後期課程修了。博士(法学、京都大学)。専門は国際私法、国際民事手続法、国際取引法。
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この学問の面白さとは?
複数の国に関わる私人間の法的な問題について考える
先生の探究ヒストリー
夢中になったきっかけ
どこの国の法律が適用される ?
私が専門とする「国際私法」は、国際結婚などの複数の国に関係するような法律関係について、どの国の法を適用するかを決めるルールです。例えば、日本人男性とフランス人女性がドイツで出会って結婚したいと思ったら、いったいどこの国の法に従って結婚すればよいでしょうか。結婚のルールは国ごとに異なっていますから、適用すべき法を1つ決めて考えないとうまく処理できないですよね。こんな問題を考えるのが国際私法です。
この学問と出合ったのは大学3年生のときです。国家間だけでなく、個人間でも国境を超えた法律問題は生じていて、またそれを解決するためのルールがあるのだと知って、非常に興味を持ちました。
現在の研究内容
知的財産権の関わる国際的な問題
ずっと主な研究テーマにしているのが、著作権や特許権などの知的財産権の関係する国際私法上の課題です。研究を始めたころは判例も少なく、それほど注目されていなかったのですが、その後急激に問題になることが増えました。SNSの著作権侵害などはみなさんも聞いたことがあると思います。インターネットは簡単に国境を超えるので、国際私法上の問題が生じやすいのです。
高校生へのメッセージ
法学は身近な学問 !
法学は決して専門家だけの学問ではありません。私たちの日々の生活にも関係する、身近な学問です。ぜひ大学で学んでみてください。
先生の探究STORY
中学・高校時代
中学生の1年間を海外で過ごし、本場の英語に触れつつさまざまな国を訪れる機会に恵まれる。得意の数学を生かそうと考え経済学部に進学。
学問に目覚めたきっかけ
将来像を明確に描けないでいたときに、教養科目で学んでいた民法の授業で法学のおもしろさを知る。思い切って法学部に転学部。
「国際私法」との出合いターニングポイント

国際関係法を中心に学ぶなかで「国際私法」に強い関心を抱く。ゼミで一層興味を深め、大学院への進学を決意。
学問の魅力を感じられる
先生オススメの1冊

『国際私法』
有斐閣ストゥディア
多田望・長田真里・村上愛・申美穂/著