看護・保健学を学んでいる先生のインタビュー
遊びと生活動作の関係を探り、子どもの「できる」を増やす
プロフィール
佐々木清子先生
リハビリテーション学部 作業療法学科
心身障害児総合医療療育センターなどで発達障害のある子どもの支援に従事。2020年から現職。専門は発達期の作業療法。
先生の探究ヒストリー
夢中になったきっかけ
子どもたちを支える喜び
作業療法士とは、入浴や着替えといった「日常の動作」が難しい人に対して、リハビリなどの支援をする仕事です。私は「人の役に立ちたい」という思いから作業療法士の道に進み、療育センターに長く勤務してきました。障害のある子どもが「できるようになりたい」と思っていることに目を向け、日常の動作を手助けする道具を作ったり、環境を整備したりするのはとても楽しく、毎日のようにやりがいを感じていました。
現在の研究内容
遊びと身体機能の関係は?
人間は、小学校入学前にさまざまな機能を獲得します。例えばひじを伸ばして何かをつかむとき、対象物との距離を目で認識しながら、その場所まで手を動かします。つまり身体の機能は、感覚と運動を統合することで獲得できます。これを「感覚統合理論」といい、私は療育センター時代からこの理論を支援に生かしてきました。
大学で教えるようになった今は、「幼児期の感覚運動遊びと身体機能の関係」について研究しています。いつか研究成果を本にまとめ、子どもたちの支援に役立ててほしいと願っています。
高校生へのメッセージ
作業療法士になろう!
作業療法士は、子どもから高齢者までさまざまな人を支援します。「人間を知る仕事」と言えるでしょう。「人を支える仕事に興味がある」「人の心と体を理解したい」と思う皆さん。作業療法士になってもらえたらうれしいです。

先生の探究STORY
学問に目覚めたきっかけ
人の役に立つ仕事に就きたいと思い、作業療法士の養成校に進学。実習で障害のある子どもを支援した経験から、この道に進もうと決意。
療育センター時代
子どもたちが楽しく取り組みながら身体の機能を向上できるよう、一人ひとりに向き合って「遊び」を提案。症例をまとめて学会で発表。
感覚統合理論との出合いターニングポイント

感覚と運動を統合させることによって身体機能が獲得できるとする「感覚統合理論」と出合い、子どもたちの支援に生かす。
学問の魅力を感じられる
先生オススメの1冊
            
『感覚統合Q&A 改訂第2版— 子どもの理解と援助のために』
協同医書出版社
土田 玲子ほか/監 ほか
動画でチェック!
この学問の面白さとは?
        
    先生の探究ヒストリーをチェックしてみよう
- 
                    
                         歌舞伎役者の日記から江戸時代の大衆演劇を分析! ビュールク・トーヴェ先生 埼玉大学 大学院 人文社会科学研究科 
- 
                    
                         生まれ育った地域の「方言」を解き明かす! 高木千恵先生 大阪大学 大学院 人文学研究科 
- 
                    
                         人の権利のあり方を憲法の視点から考える 石川 裕一郎先生 聖学院大学 政治経済学部 政治経済学科 
- 
                    
                         消費者と事業者間がトラブルなく、安全・安心して暮らす法律を考える 福島成洋先生 明治学院大学 法学部 消費情報環境法学科 
- 
                    
                         商品購入時の消費者心理を分析! 三富悠紀先生 高崎経済大学 経済学部 経営学科 
- 
                    
                         文化や歴史を生かした魅力的な地域づくり 菊地淑人先生 山梨大学 生命環境学部 地域社会システム学科 
- 
                    
                         グローバルな視点で持続可能な社会の実現をめざす 石井雅章先生 神田外語大学 グローバル・リベラルアーツ学部 グローバル・リベラルアーツ学科 
- 
                    
                         知識と実践をつなげよりよい未来への手引書をつくる 鈴木直喜先生 清泉女子大学 文学部 地球市民学科 
- 
                    
                         子どもが物事を理解するメカニズムを明らかにする 石橋優美先生 埼玉学園大学 人間学部 子ども発達学科 
- 
                    
                         子どもの思いを受け止め、学級のあり方を考える 増田修治先生 白梅学園大学 子ども学部 教育学科(仮称*) 
 * 2024 年4 月開設に向けて設置申請中
- 
                    
                         健康を維持するために必要な「食」を追究! 坂本香織先生 女子栄養大学 栄養学部 実践栄養学科 
- 
                    
                         絵とシンプルな言葉で表現する絵本の可能性を追究 正木賢一先生 東京学芸大学 芸術・スポーツ科学系 
- 
                    
                         新興国の支援活動を通じて、社会を変革する 藤掛洋子先生 横浜国立大学 都市科学部 都市社会共生学科 
- 
                    
                        遊びと生活動作の関係を探り、子どもの「できる」を増やす 佐々木清子先生 東京保健医療専門職大学 リハビリテーション学部 作業療法学科 
- 
                    
                         アスリートのケガを治し、競技能力の回復をサポート! 鎌田浩史先生 筑波大学 医学医療系 整形外科 
- 
                    
                         薬が作用するしくみを明らかにする 小渕修平先生 兵庫医科大学 薬学部 医療薬学科 
- 
                    
                         コムギの遺伝子を探り、よりよい品種の開発につなげる 坂 智広先生 横浜市立大学 理学部 理学科 
- 
                    
                         デジタル信号処理で、社会に役立つ技術を生み出す 木許雅則先生 日本工業大学 基幹工学部 電気電子通信工学科 
- 
                    
                        海洋ごみの実態を調査し海洋資源の持続的利用をめざす 内田圭一先生 東京海洋大学 海洋資源環境学部 海洋資源エネルギー学科 
