哲学・倫理・宗教
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哲学・倫理・宗教 学問の内容
“人間とその世界”についての研究を行う
哲学では、人生・世界・事物の根本にあると思われる“ある原理”を究めていきます。哲学的思考によって、すべての事象の“本質”をつかもうとする学問です。
哲学を学ぶ際には、基本的な知識、哲学思想の流れをつかみ、プラトンやデカルトといった思想家の作品と、その背景や考え方を学びます。その中で、問題の立て方、その考え方、解決のしかたを身につけ、自分自身の論理的思考力を養っていきます。従来はソクラテスやプラトンの西洋哲学が研究の中心でしたが、今日ではアジアや中東の思想・倫理などをテーマとする新しい動きがあります。
倫理学と宗教学は、いずれも哲学とかかわりの深い領域です。倫理学は、人間の行動や道徳を対象に、“人のあり方”を理論的に探る学問です。宗教学では、宗教の教理の理解と信仰心について学んでいきます。
“生と死”をめぐる生命倫理の問題を生物学や医学、さらに心理学と連携して研究するなど、哲学・倫理・宗教学はどれも、他分野との共同研究を通して“人間とその世界”を考察していく学問といえます。
哲学・倫理・宗教 大学選びのアドバイス
哲学・倫理学は、ほとんどの大学の場合、文学部に設置された哲学科や哲学関連のコースで学ぶことができる。ただし、哲学は西洋哲学、東洋哲学、インド哲学、中国哲学など分野が細かく分かれているため、学びたい分野がある場合は、それが学科として独立しているか注目したい。自分が専攻したい哲学の名を冠した学科がなかったとしても、ゼミで学べる場合もあるので調べてみよう。
宗教学については、文学部内の学科で学べるが、仏教学部や神学部などに設置している大学もある。また真宗学科、禅学科、密教学科、神道学科など、細かく宗派別に分かれている大学もあるので、ゼミでの研究内容や、教授の専門などを調べておきたい。哲学と宗教学に関しては、ほとんどが学科名に特徴が表れているので、そこが選択のポイントだ。
哲学・倫理・宗教 時間割例&カリキュラム
原書などを読みながら過去の思想を知る
哲学・倫理・宗教分野は、学科によって時間割が大きく異なります。哲学については、1・2年次に哲学概論や哲学思想の流れについて学んだあと、3年次以降は専門的な研究へと進むことになります。宗教学は聖典・精神・思想などを学ぶ教理を履修する一方で、該当地域・国の歴史や文化に関する科目を学ぶことになります。
講義内容は、それぞれの大学に特色があり、哲学では西洋哲学、東洋哲学のどちらに重点を置くかによって異なります。宗教学では重点を置く宗教に違いがあるのはもちろん、神職を養成することを目的にする大学と、宗教自体を研究対象にしている大学とがあります。
先輩の時間割例
Mon | Tue | Wed | Thu | Fri | Sat | |
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1 | 哲学特殊 講義V |
|||||
2 | 哲学 概論III |
現代政治思想史 (法学部科目) |
哲学講読演習IID (サブゼミ) |
中国哲学史I (他専攻) |
哲学史I | |
3 | 言語学I | |||||
4 | 哲学特殊 講義VII |
哲学講読演習IIC (メインゼミ) |
ヨーロッパ 現代思想(他専攻) |
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5 | 哲学英書 講読A |
哲学史III |
哲学・倫理・宗教 卒業後の進路
以前は大学教員の道をめざす人以外に、出版社や教員の道に進む人が目立っていたが、現在では偏ることなく、多種多様な職種に就いている。最近では、特に論理的思考能力と考察力が評価され、コンピュータのソフト開発やソフト設計に取り組む人もいる。また、宗教を学んだ人は、住職や神官となって寺社や教会に入る場合もある。