機械工学
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機械工学 学問の内容
人間と地球に優しい機械を考える
機械工学は、快適で安心して使える新しい機械を考案し、設計、製作するための学問です。
今や当たり前に使っているエンジンやポンプなどの動力機械、時計やカメラなどの精密機械、自動車や飛行機などの輸送用機械、ほかにも生活のいろいろな面で役立っている機械は、機械工学の進歩の恩恵なのです。
これまで、機械工学においても“効率化”は人間中心に考えられ、地球環境への影響はあまり意識されなかった結果、資源が枯渇したり、自然が汚染されてきました。今、機械工学分野には、便利さだけを求めるのでなく地球と共生できるような機械や、わずかなエネルギーで動く機械の研究が求められています。そのためには、化学やバイオテクノロジー、医学の領域などとの連携が不可欠です。
以前の日本は、先進工業国の製品を真似て安価に大量生産するといわれていました。現在ではほかの国々でも同品質のものをより安価に生産しています。そのようななかで今後、学問的にも高いレベルの技術、最先端で独創的な技術、そしてなにより質のよい製品が求められます。人間と地球に優しい技術を、きちんと確立することが大切なのです。
機械工学 大学選びのアドバイス
“機械”には、さまざまなジャンルがある。精密機械や工作機械など、特定の機械について学ぶ学科や、機械のシステム制御について専門的に学ぶ学科もあり、学科によって研究内容が細分化されつつある。
自分が何を研究したいのか、目標をハッキリとさせ、目的に合った大学を選ぶといいだろう。
もう一つ重要なのは、施設・設備の充実度。機械工学では、実験・実習が重要な研究手段。大学案内でチェックしたい項目だ。
大学院進学を考えているなら、大学院の設置状況や進学状況も調べておきたい。
機械工学 時間割例&カリキュラム
演習を繰り返して理論の理解を深める
1・2年次に、数学と力学(熱力学、材料力学、流体力学、機械機構力学など)の基礎理論をまず身につけます。そして、その知識をベースとして、電気・電子工学、計測工学、制御工学、情報工学など工学分野に関する科目を履修していきます。これらの科目は講義と演習がセットになっていることが多く、さまざまな問題を解くことによって講義で得た知識の理解を深めていきます。
また、企業の研究者を講師として招き、企業の最新の研究内容を聞くというユニークな特別講義を行う大学もあります。その内容は、自動車、鉄道、ロボットなどバラエティに富んでいます。
先輩の時間割例
Mon | Tue | Wed | Thu | Fri | Sat | |
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1 | 機械制御I | 設計製図 | 社会基盤工学概論 | |||
2 | 流体力学III | 分子集合化学 | 加工の力学 | 量子力学特論 | ||
3 | 機械制御演習 | 伝熱学II | 機械工学実験 | 溶融加工学 | ||
4 | 動力学 |
機械工学 卒業後の進路
自動車、電化製品など機械製品のメーカーの技術職や研究職への就職が多い。工学分野を広くカバーする学問ということもあり、就職先はさまざまな業種にわたっている。大学院への進学者も多く、特に研究職の求人は大半が大学院修了者であることから、進学率は今後高まる傾向にある。また、一般企業のほかにも工業高校の教員や公務員になる人もいる。