さまざまな文化と創造的思考の源を学ぶ
世界には、その地域の事情と時代背景によって、さまざまな文化があります。文化学は、その文化を一つひとつの国や地域、民族から見たり、あるいは比較しながら研究を進めていく学問です。言語、哲学、宗教、文学、芸術、道徳、社会、民俗など、文化を構成する各専門領域を学び、あらゆる視点から研究していきます。
教養とは、さまざまな知識と理解力を身につけることだけではなく、それらを利用して自分から積極的に物事を考え、新しいものを生み出していく源になるものです。したがって、教養学では人文科学的な思考や行動に加えて法律や経済など社会科学の知識も修得し、複雑な現代社会への的確で迅速な対応能力を身につけていきます。
文化・教養学の最大の特徴は、研究領域がとても広く、あらゆる視点が絡み合った学問であることです。つまり、今までほかの学問分野ではできなかったユニークな研究を進めることができるのです。
これからの社会では外国文化の理解、比較文化論や国際関係論の視点が重要です。このような視点を持つ文化・教養学は、国際研究の分野で大きく期待されています。
語学をベースに、文化、経済、歴史などを研究
単一の学問領域にとどまらず、いろいろな領域にまたがって総合的に研究していくのが文化学の特色です。ここでは特に外国文化を中心に学ぶ場合について触れます。語学をベースとして研究を進める場合は、外国語学科のカリキュラムに類似しますが、語学以外の科目についても多く学ぶことができます。例えば、経済学史、西洋文化史、政治思想史、中国経済論、アメリカ思想、世界史概論、中国史などをテーマにした、実にさまざまな科目が置かれています。また、外国人の目から見た日本、外国の作家が日本の作家に与えた影響など、比較文化・比較文学についても学ぶことができます。
実際にこの学問を学んでいる先輩の時間割例です。
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Mon |
Tue |
Wed |
Thu |
Fri |
Sat |
1 |
英語ライティングII |
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キリスト教文化論 |
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米国政治経済 |
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2 |
コミュニケーション論I |
英国文化論 |
日本語教授法 |
文化特講 |
日本文化論 |
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3 |
文化人類学 |
国際文化論 |
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現代国際関係論 |
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4 |
カナダ文化論 |
米国社会論 |
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言語学概論 |
ゼミ |
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5 |
英国社会論 |
米国史 |
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英文学 |
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幅広い知識と国際的感覚を生かし、金融、商社、旅行業などの企業に就職する人が多い。そのほかにも、教員になったり、大学院に進学し、大学や研究機関の研究者になる人もいる。マスコミ志望者も多いが、狭き門のため実際に就職できる人は少ない。
文化学ではカバーする領域が広いため、学べる大学・学部も多種多様だ。それぞれの大学で特色ある科目を用意している。
教員養成系の“ゼロ免コース”でも文化学を学べるところが多い。学問系統は異なるが、何を学べるのか調べておくとよい。
このように志望校の選択範囲は広いが、大学によって入試科目にバラツキがあるので、早めに志望校を考えることが必要だ。自分の学びたい分野を決め、その分野を扱っている大学を大学案内などで探していこう。
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