児童学
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児童学 学問の内容
環境の変化を踏まえて子供の成長を支援する
児童学は、児童(子供)の心と体の発達や健康について、科学的に研究していく学問分野です。生活環境や文化とのかかわりなども含めた児童を取り巻くあらゆる面が研究対象です。
児童学は、「児童の心身の発達」(精神的・身体的に安定した子供に育てる方法の研究)、「児童の心身の健康」(児童がかかりやすい病気の予防などの研究)、「児童の福祉」(保育園などの環境整備や行政のあり方などについての研究)、「児童の保育・教育」(児童にとって適切な生活スタイルや教育のあり方について研究)、「児童と文化のかかわり」(児童の遊びや関心事についての研究)などに分けることができます。
これらの研究は、教育学、心理学、社会福祉学などとも密接にかかわっており、それらの学問分野の知識も欠かせません。
最近の児童を取り巻く環境は、冷暖房完備のマンションに住み、テレビゲームが遊びの中心となるなどひと昔前とは様変わりし、また、1人っ子が多くなった現在の家族構成のなかで親子の関係なども大家族時代とは明らかに変化してきています。そうした、児童をめぐる環境の変化をいち早くとらえ、分析・研究を進めていくのも、児童学の大切な使命といえます。
児童学 大学選びのアドバイス
児童学は、家政学部や文学部、教育学部、人文学部、学芸学部などに設置された関連学科で学んでいく。学べる大学は、ほぼ全国的に分布している。
研究分野は多岐にわたるので、自分の興味の対象を絞り込み、学ぶのに適した大学を選ぼう。各大学のパンフレットなどを取り寄せ、慎重に検討したい。また、講義は実習・演習の比重が高いので、付属幼稚園などの関連施設についてもチェックしておいたほうがよい。
教員や保育士など、取得できる免許は大学によって異なる。希望する免許が取得できるかも調べておこう。
児童学 時間割例&カリキュラム
児童教育から文化まで幅広く学ぶ
児童学の扱う分野は広いのですが、ここでは代表的な履修科目を紹介します。児童の心身の発達については児童心理学や発達心理学があります。心身の健康については児童保健学、福祉については児童福祉学が代表的です。保育や教育に関する科目としては児童教育学、幼児教育学、保育学などがあげられます。また、児童と文化とのかかわりについては児童文化学や児童環境論などの科目があります。
実際の授業内容も大学によって、また科目によってさまざまで、児童の記憶や学習について研究する授業や、古い書物を読んで児童教育史について考える授業も置かれています。
先輩の時間割例
Mon | Tue | Wed | Thu | Fri | Sat | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 幼児指導論 | 教育実習研究 | 保育内容 | |||
2 | 体育特講 | 家庭特講 | ||||
3 | 生活科概論 | 生活特講 | 生徒指導 | |||
4 | 児童文学 | 哲学と人生 | 保育内容 | |||
5 | 児童学研究 | 児童福祉 |
児童学 卒業後の進路
在学中に幼稚園教諭免許、保育士資格、小学校教諭免許などの資格を取得し、卒業後は保育所、幼稚園、小学校などに勤務する人が多い。
また、児童を対象とした出版、製造、サービス関係の企業に就職するケースもある。
そのほか、子供の文化や生活環境にかかわるインストラクターなども注目を集めている。