ツアーコンダクター(添乗員)のインタビュー

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ツアーコンダクターのインタビュー

三輪芹菜さん

東洋大学国際地域学部国際観光学科卒業後、株式会社ジャルパックに入社する。社内研修を経て、ツアーコンダクターになるために必要な「旅程管理主任者」の資格を取得。現在、ツアーコンダクターになって2年目。主にヨーロッパのツアーに添乗し、月の半分は外国、半分は日本という生活を送っている。

インタビュー

ユニークな国際観光学科に進学

高校時代は芸術系の学部にも興味がありましたが、進路を決める時に、ほかにはない珍しい勉強ができる学科を選びました。そして国際観光学科に進学。そこは必修科目にインターンシップがあったので、大学在学中に観光の仕事に触れることができ、また周囲の友達も観光や旅行が好きで、よい経験を積むことができました。地域づくりの課題では長野県のコテージでのイベントを企画・運営したり、アメリカのロサンゼルスに約2週間滞在して、ホテルの従業員の話を聞き、地域によって異なるホスピタリティーの考え方を知ることができました。そういった経験をもとに、就職活動では観光業界を志望しました。交通と宿泊がセットになったパッケージツアーを企画する旅行代理店に入社。約2か月間の研修を受け、現在は、海外旅行のツアーコンダクターをしています。

旅行先でのトラブルを回避

月に1~2回、ヨーロッパを中心としたツアーに出ています。10~20名ほどのツアーグループに、1~2週間つき添います。ツアーコンダクターの一番大事な仕事は、「旅程管理」といって計画通りに旅行を進められるように手配することです。天候や現地の事情で、状況が変わることがあります。飛行機の遅延は頻繁にありますし、レストランの前の駐車場が工事で閉鎖されてバスが停められないといったこともあります。そういう時にも慌てずに、代わりの方法を見つけて、旅程をこなせるようにします。トラブルを回避するために、私たちはお客さまがホテルで休んでいる時に下調べに出たり、ホテルで情報収集をしたりします。そのほかに、お客さまに満足してもらえるように、その国の歴史や人気グルメの情報を仕入れて、お客さまとの会話に役立てています。

学生時代に旅をしよう

旅行業界をめざすなら、座学ばかりではなく、旅に出かけて実際に体験することを大事にするとよいと思います。旅行には、現地に行った人だけが味わえる感動があります。私は、仕事として、どうしたらお客さまに楽しんでもらえるかを考えるようになりました。ツアーへの参加の理由はお客さまごとに違いますが、同じ時間を過ごすうちに、お互いの関心や好みがわかってきます。一人ずつの満足度を高めたときに、一緒に旅行をするメンバーが一つのチームのようになる瞬間があります。私は先輩ツアーコンダクターを見習いながら、そういったグループならではの充実した旅行ができることをめざしています。

仕事マイルール

  • 旅行ごとに情報をまとめる

    旅行先の情報は宝物です。旅行ごとに1冊のノートをつくっています。事前にその街の歴史や観光スポットを調べてまとめ、旅程表を貼り、現地でも日記のように書き込みます。また帰国後には振り返りをして、記録として残しています。

  • お客さまの趣味・嗜好を書き留める

    お客さまの参加理由や旅行中にしたお話など、こまめにメモをとるようにしています。1回のツアーにお客さまが30人以上参加されることもあります。顔と名前を覚えるのはもちろん、どのようなことを求められているかがわかるので、ご案内のヒントになります。

  • 1度の旅で3回楽しむ

    旅行は、準備、旅行中、そして帰ってからも同じワクワク感を味わえます。最後の観光スポットの後には、帰国までの時間を使って、旅を振り返るお話や、次の新しい旅行へのモチベーションとなるお話をするように心がけています。帰宅後のご質問にも丁寧に答えるようにしています。

私の進路経歴書

  • 高校1年生

    将来の職業については漠然と考えていました。趣味でミュージカルを見るのが好きで、小学生の時からマーチングバンドをしていたこともあり、芸術の世界を学ぶことにも関心がありました。

  • 高校3年生

    せっかく大学に行くなら、珍しい専門的な内容を学びたいと思いました。調べていると、観光を学ぶという珍しい学科を見つけました。出身地の群馬県は観光に力を入れていたことも影響して興味がわき、志望を決定。

  • 大学2年生

    「ホスピタリティー研修」で、アメリカのロサンゼルスに2週間行きました。高級ホテルの従業員に話を聞く機会があり、とても面白かったです。英語力には自信がありませんでしたが、飛び込む勇気だけはあって参加しました。

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