不動産鑑定士
土地や建物といった不動産を鑑定し、適正な金額を出す職業。不動産取引を成り立たせるうえで、なくてはならない職業だ。また、単に不動産の鑑定を行うだけではなく、法律に関する相談に対応するなど、コンサルティングまで行う人も多い。
いろいろな視点から
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不動産鑑定士の仕事の内容
コンサルタント的な仕事にも進出
土地や家屋などの不動産には、野菜や魚などのように価格を決める取引所がない。そこで、取引所の代わりに不動産を鑑定し、適正な評価額を出す専門家が必要になる。不動産鑑定士は、こうした業務のスペシャリストだ…
不動産鑑定士の働き方と生活
企業勤務になれば生活は規則的
資格を取得したあとは、企業内鑑定士か、または独立開業して事業を始めることになる。
企業に勤める場合は、不動産会社や信託銀行、生保・損保会社などが一般的だ。勤務時間はおおむね規則的で、週休2…
不動産鑑定士にふさわしい人・適性
責任感と判断力そして誠実さが不可欠
不動産鑑定士の仕事は公共性が高いため、責任感が強く、良心を持って誠実に仕事にあたることが求められる。同時に、不動産の価格評価はさまざまな人の利害に結びつくことが多く、秘密を厳守できることも大切な条件…
不動産鑑定士の将来性
再開発の波でチャンスは多い
土地の価格が常に不安定な日本では、不動産鑑定士の鑑定評価が義務づけられている対象はたくさんあるが、今後、不動産の国際化などが進めば、業務の範囲はさらに広がる可能性がある。そうなると、より多くの有資格…
不動産鑑定士の年収・給与・収入
収入
・平均給与 約37万6600円/月
・年収 約580万円
※年収の計算方法:きまって支給する現金給与額(37万6600円)×12カ月+年間賞与その他特別給与額(127万8700円)
※厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」より
※10人以上の規模の事業所で働く他に分類されない専門的職業従事者の給与月額男女計(平均年齢:42.0歳、勤続年数:9.3年、所定内実労働時間数:167時間、超過実労働時間数:14時間)
不動産鑑定士の資格
必須資格 … 不動産鑑定士
不動産鑑定士として働くためには、国家試験の合格者に与えられる「不動産鑑定士」の資格が必要だ。国家試験の受験資格は特になく、年齢や国籍などに関係なく、誰でも受験することができる。
試験はマー…
関連資格
宅地建物取引士/土地家屋調査士
不動産鑑定士になるには
試験では法律などの専門知識が問われる
不動産鑑定士になるには、まず短答式・論文式の2段階の試験に合格し、その後、一定期間の実務修習を修了することが必要だ。
2段階の試験のうち、短答式試験はだれでも受験でき、不動産に関する行政法規と鑑定評価理論が出題される。論文式試験は短答式試験に合格した人のみが受験でき、出題科目は民法、経済学、会計学、鑑定評価理論(演習問題/論文問題)だ。
論文式試験合格後は1年間、または2年間の実務修習(講義、基本演習、実地演習)を受講し、不動産鑑定士になるための技能や専門能力を身につける。所定の単元を修得し、修了考査に合格後、国土交通大臣の確認を受けることによって不動産鑑定士になることができる。
不動産鑑定士の学校の選び方
基本はどの学校でもOKだが、大学なら法学部・経済学部・商学部が多少有利
不動産鑑定士は国家試験に合格し、実務研修を修了することでなれる。国家試験に特別な受験資格はないので、出身学校や学歴を問わず、誰でも挑戦できる。ただし、試験では民法や行政法、経済学、会計学の専門知識が…
不動産鑑定士の就職先・活躍できる場所
6割以上の鑑定士が、不動産鑑定業者で活躍している
不動産鑑定士の主要な就職先は、不動産鑑定業者。いわゆる不動産鑑定事務所のことだ。一方で、その知識を生かして、不動産会社や銀行で土地の投資に関わる人もいる。
○不動産鑑定業者
不動産鑑定士のやりがい
土地の鑑定を通じて、人の悩みを解決する
不動産鑑定士の仕事をざっくりと言えば、土地に値段をつける、ということになる。そしてこの「土地」というものは、人によって見え方が大きく異なる。普通のただの空き地だったとしても、必要としている人や業者に…