助産師
出産の介助を行う職業。正常分娩であれば、医師の指示なしで直接新生児を取り上げることのできる専門的な仕事だ。また出産に関わるだけでなく、母親・家族のアドバイザーとして、妊娠や育児に関する指導を行う側面もある。
いろいろな視点から
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助産師の仕事の内容
お産のスペシャリストとして妊娠・出産・育児をサポートする
代表的な業務の一つが、分娩の介助だ。日本の法律では、分娩の介助が可能なのは医師か助産師のみ。また特殊な分娩(帝王切開等)でなければ医師の立会いなしで、助産師が分娩を進めることが認められている。かつて…
助産師の働き方と生活
夜勤ありの交替制が基本、開業しても夜間対応が必要な場合も
助産師の職場は主に病院と助産所だ。助産所とは、助産師を責任者とする医療施設のうち、入所人数が9人以下の小規模な施設のことを指す。どちらの施設で働くかによって生活もやや変わる。
まず病院に勤…
助産師にふさわしい人・適性
出産に携わる覚悟と倫理観、思いやりを持っていること
助産師は命の誕生に関わる職業だ。子どもが好きであること、命を尊いものだと捉えてその誕生を喜ぶことのできる感性は欠かせない。また出産の状況次第では、母子の健康が危機に瀕したり、命を落としてしまったりす…
助産師の将来性
少子化が進んでも必要性は変わらない
少子化が問題視されているように、昨今日本では出生数が減少している。とはいえ出生数がゼロになることはないし、現在も毎年100万人単位で子どもは生まれている。今後も助産師という職業がなくなることはないだ…
助産師の年収・給与・収入
収入
・平均給与 39万8700円/月
・年収 約584万円
※年収の計算方法:きまって支給する現金給与額(39万8700円)×12カ月+年間賞与その他特別給与額(105万7700円)
※厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」より
※10人以上の規模の事業所で働く助産師の給与月額男女計(平均年齢:43.2歳、勤続年数:10.3年、所定内実労働時間数:157時間、超過実労働時間数:8時間)
助産師の資格
必須資格 … 助産師
助産師として働くには、国家試験の合格者に与えられる「助産師」の資格が必要だ。
国家試験の受験資格を得るには、まず看護師の国家資格を取得する必要がある。看護師の国家試験は看護系の大学や短大、…
関連資格
看護師
助産師になるには
看護師資格の取得が必要
助産師になるには、助産師国家試験に合格する必要がある。受験資格は看護師の国家試験に合格後、大学院・大学・短大・専門学校などで1年以上助産に関する学科を学ぶことで得られる。そのため、助産師になりたいならまずは看護師国家試験に合格することをめざそう。大学によっては、看護師と助産師のカリキュラムを統合して学べるところもあり、卒業と同時に両方の国家試験受験資格を得ることができる。なお、助産師は女性しかなれない職業なので注意すること。
2023年の助産師国家試験は、2067人が受験し、1977名が合格。合格率は95%超となっており、きちんと勉強すれば合格しやすい試験と言える。
助産師の学校の選び方
まずは看護師資格と助産師資格の取り方を考えよう
助産師はなり方が特殊で、看護師の国家試験に合格してからでないと助産師の国家試験を受験できない。ただし、一部の大学は卒業と同時に看護師と助産師の国家試験を同時に受験できるようカリキュラムを組んでいる。…
助産師の就職先・活躍できる場所
病院・診療所がほとんどだが、助産所で働くことも
助産師の主要な就職先は病院・診療所だ。2018年度の厚生労働省の調査によると、助産師約3万7000人のうち、約3万1300人が病院・診療所に就業していた。次に多いのが助産所だ。助産所で働く助産師は、…
助産師のやりがい
最も近くで命の誕生に関われる仕事
助産師は出産に深く関わる仕事だ。新しい命の誕生を自分の手でサポートし、目の前で見られるのは、多くの助産師にとって共通のやりがいだろう。また助産師は出産だけでなく、妊娠や産後の育児についても深く関わる…