ツアープランナーのインタビュー
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ツアープランナーのインタビュー
東京外国語大学 外国語学部 欧米第二課程イタリア語専攻。鮮魚の卸売業を経て、株式会社ジャルパックに入社する。約2年間、予約を受け付けるコールセンター勤務を経て、3年目から国内旅行の商品企画の事業部に。現在、東日本エリアを担当。主に、首都圏から東北地方へ飛行機で行くパッケージツアーの企画を行っている。
インタビュー
旅好き人間が、旅行を仕事に
学生時代はたくさんアルバイトをして、稼いだお金をすべて旅行につぎ込んでいました。1年のうち4か月くらいは旅行をしていたと思います。主に海外を旅行していましたが、ヨーロッパでも、アジアでも、街に必ずある市場が大好きでした。地元の食材が集まり、活気があります。日本でもこういう場所で働きたいと考え、大学卒業後は、浜で鮮魚を買いつけて小売店のバイヤーに卸す水産卸売業の仕事に就きました。楽しかったのですが、自分の元気のもとはやはり旅行だと気づき、旅行会社に転職したのです。2年間は予約の受付コールセンターで勤務し、その後4年間、旅行を企画する仕事をしています。
旅は特別だからこそ、安心・安全に
日々の仕事は、大きく分けて二つの業務があります。一つは、旅行商品のツアー内容を企画・検討すること。ツアー設定開始の半年前に企画を練り、旅程表や見どころを書いたパンフレットをつくります。もう一つは、旅行予約システムへの登録作業です。これはパソコンでの作業で、地味ですが、間違えることのできない仕事です。旅行会社で働いている今は、いつも旅のことばかり考えていられて、とても幸せです。しかし自分自身が旅行好きなため、企画内容が独りよがりにならないよう注意しています。「絶対に楽しい!」と思った企画に人が集まらないこともあり、もっとお客さまが行きたいと思う旅行プランを立てなければなりません。お客さまにとっては、旅行は年に1、2回の特別なイベントです。その日を安心・安全に過ごせる計画を立てることに、責任を感じています。
行った人にしかわからない感動を体験しよう
私のやる気のエネルギーになっているのは、お客さまの笑顔です。入社1年目に、初日の出を飛行機から見るツアーにスタッフとして同行しました。羽田空港から出発して、飛行機の窓から富士山と日の出を一緒に見られた瞬間に、お客さまから「わあ」と歓声があがりました。お客さまの生き生きとした表情を見て、笑顔をつくれる仕事ってすばらしいなと思いました。「旅行会社で働くには英語を勉強した方がいいですか?」と聞かれることがありますが、私は「旅をした方がいい」と話しています。時間のある学生時代は、旅の感動をたくさん知るチャンスです。先日、奥入瀬渓流へ初めて行きました。美しい景色は写真を見て知っていたのですが、実際に行ってみると、水が流れる音が「どどど……」と響き、思いがけない感動がありました。日本の魅力を多くの人に知ってほしいと思います。そして近い将来、旅先の地域おこしにつながるような企画を立ててみたいと考えています。
仕事マイルール
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半年後の未来を想像
旅行プランの準備は1年前から。例えば、紅葉狩りの企画の場合、1年前に観光協会などの人が紅葉風景の写真を撮っており、その半年後に私たちが紅葉狩りの企画を立てます。つまり1年前に撮影した紅葉風景の写真を使い、パンフレットを作っているのです。そして出発はさらに半年後。冬には夏の、夏には冬の旅行のプランを練っています。
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旅はなるべく公共交通機関で
プライベートで行く旅行中も、ついお客さまのことを考えてしまいます。到着した空港では、バスや観光タクシーで観光地やホテルへ行く方法を確認します。レンタカーは雪のシーズンには利用しづらいからです。自分自身も公共交通機関を使うのがあたりまえのようになっています。
私の進路経歴書
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高校2年生
好きな教科は、英語と歴史。歴史は、日本史か世界史か選ばなければならず、兄に相談したら、「これからはグローバルな時代だから世界史だろ!」とアドバイスされて、世界史に即決。ヨーロッパ史、特にナポレオンの時代に興味を持ちました。
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大学1年生
中高時代は検察官になりたくて法学部をめざしていました。ところが1年間の浪人生活中に、テレビのイタリア語講座で初めてイタリア語を聞いて、感動! 音楽のような発音に「世界にはまだまだ面白い言語がある」と、それまでの夢を変えて、イタリア語を学べる学科をめざしました。
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大学2~5年生
たくさんアルバイトをしてお金を稼ぎ、思いたったら旅行へ出ていました。海外旅行が中心で、1か月間まるまる旅行することもありました。
資格取得可能な学校を調べる
※学校ページからパンフレットや願書の取り寄せが可能です。