刑務官の学校の選び方

学歴は関係なく就職できるので、自由に選んで問題ない

　刑務官は国家公務員であり、17歳以上29歳未満の人であれば誰でも採用試験を受けられる。試験は高校卒業程度の難易度なので、特に大学や専門学校へ進学しなくても合格できる可能性はある。進学するのであれば、学びたいと思うことを軸に、大学や短大を選んでみるといい。

　刑務官に比較的関連が深い学問として、法学と心理学、社会学が挙げられる。刑務官が接するのは刑事事件を起こした受刑者が中心だ。刑法は関連が深いし、採用後の基礎研修でも、心理学や社会学とともに講義を受けることになる。

　同様の理由で、心理学と社会学もおすすめだ。社会学には、犯罪社会学という犯罪と社会の関わり（犯罪の背景にある社会現象や、犯罪のカテゴライズなど）について研究する分野があり、心理学には犯罪心理学という、なぜ人が罪を犯すのかを研究する分野がある。心理学と社会学では犯罪へのアプローチの仕方や研究手法が異なるので、興味があるなら大学のカリキュラムやゼミを見比べて、どのような違いがあるのか考えてみよう。刑務官に興味を持ったのなら、これらの分野にもきっと関心を持てるはずだ。