キャビンアテンダント(CA、客室乗務員)のインタビュー

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キャビンアテンダントのインタビュー

尾崎陽香さん

神戸女学院大学文学部総合文化学科卒業後、日本航空株式会社に入社、キャビンアテンダントとなる。1年目は国内線に乗務、2年目から国際線のエコノミークラス、ビジネスクラスを担当、4年目からは国際線のファーストクラスも担当するようになる。担当が変わるごとに訓練を受ける。現在入社6年目で、訓練部に所属して、訓練を見学する人への案内を担当。ほかに、救命講習や救急法の講習を受講したり、ソムリエの資格を取得するなど、日々、勉強に励んでいる。

インタビュー

大勢の乗客に快適な空間と美味しい食事を提供する

大学時代には、寿司店、鉄板料理店、カフェなどで接客業のアルバイトをしていました。キャビンアテンダントという仕事を知った時に、接客業の一つとして興味を持ち、また飲食店とは違う面白さにひかれて、志望するようになりました。機内では、食事だけではなく、安心して寛げるためのすべてを提供しています。これは私にとって新しい挑戦でした。仕事の一番難しいところは、機内という一つの空間にいる、大勢のお客さまに対して平等にサービスをすると同時に、お客さまの「個」を大事にしたおもてなしで絆を深めることです。簡単ではありませんが、大きなやりがいを感じます。また、私は身長が高いことがコンプレックスだったのですが、キャビンアテンダントなら、高身長を生かすことができるのも私にとっては魅力のひとつです。

安全な旅行のために訓練と準備をしっかりと

接客のほかに「保安要員」という役割もキャビンアテンダントにはあります。万が一に備え脱出訓練や、AEDの取り扱い訓練も行っています。一度、離陸すれば、安全もサービスも飛行機の中だけで行うので、準備は万全にしなければなりません。出発前は、まずは事前学習をします。目的地の入国に必要な手続きや、機内で提供する食事について調べて、自分の言葉で説明できるようにメモをつくります。約1時間半前には事務所に集合して、キャビンアテンダントだけのブリーフィング(安全やサービスについての事前打ち合わせ)を行います。どのようなお客さまが利用するか情報を共有して、食事内容なども確認します。次に、機長たちパイロットとのブリーフィングで、天候と安全についての確認をします。そして機内に入り、約30分で最後の準備を整えます。まずは安全面で重要な非常用機材の確認、次に機内食の数や機内販売の商品の確認、不審物がないかを確認します。そしてお客さまを機内にお迎えします。

さまざまな仕事を知り、たくさんの体験をしよう

私にとって思い出深いフライトの一つに、カナダへ向かう機内での出会いがあります。観光目的のチャーター便で、家族やカップルでの参加が多いなか、70代の女性が一人で搭乗していました。少し話をすると、家族がいなくて、身辺整理をしているなかで、思い出づくりのために参加されたとのことでした。私も何かお手伝いができればとメッセージカードと折り鶴をお渡ししたところ、涙を流して喜んでくださいました。移動手段というだけではなく、旅の思い出づくりのお手伝いができたとすれば、私にとってもうれしいことです。もしも航空業界をめざすなら、学生時代にあらゆることに挑戦し、多くを学び、経験してみるとよいと思います。ほかの業界も知り、それでも航空業界に入りたいと思えれば、志望する理由もはっきりとしますし、働くなかでさまざまな経験が役に立つと思います。

仕事マイルール

  • 台風情報をチェック

    飛行機は天候の影響を受けやすい乗り物です。台風や大雪のときには目的地の空港に着陸できないこともあります。普段から天気予報、特に台風の情報は念入りに確認します。

  • ごはんを食べるのが早い

    フライト中の食事は、「ギャレー」と呼ばれるスペースで交代でとっています。短い時間しかありませんが、お腹が空いてはいい仕事ができないので、きちんと食べることも大事です。そのため自然とごはんを早く食べるようになりました。

  • シールやメッセージカードを携帯する

    お客さまにちょっとしたメッセージを書けるカードや、気持ちを伝えるためのシールを何種類か持っています。会社でつくったものもありますが、個人的にも和柄や季節の柄のシールなどを用意して、心に残る旅のお手伝いをしています。

私の進路経歴書

  • 高校生

    得意科目は音楽。吹奏楽部でフルートを吹くことに夢中になっていました。苦手科目は英語。苦手意識から勉強も避けていました。小学校の教師をしている両親の影響で、私も将来は教師になると考えていました。

  • 大学

    イギリスに留学していた姉を訪ねるなどして、外国人と英語で話す機会が増えました。英語力が足りないせいで、自分の考えを言葉で伝えられないもどかしさが続き、なんとかしたいと、大学2年生の時に英会話スクールに通い始めました。

  • 大学3年生

    英会話のスクールでキャビンアテンダントをめざす就職対策講座の存在を知りました。面接の練習などが就職活動の役に立つという話を聞いて受講することに。実際に働いている人の話などを聞いて、それまでは遠い世界だった航空業界で働いてみたいと思うようになりました。

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