理学療法士（PT）の学校の選び方

実習・実習先と学べる分野を見比べる

　理学療法士になるには、理学療法士養成課程のある大学や３年制短大、専門学校などを卒業し、国家試験に合格する必要がある。まずはこの養成課程がある学校から候補を絞り込もう。

　４年制大学、３年制短大、専門学校で迷う場合は、就学期間と学費、学べる内容を軸に考えよう。就学期間が最も短いのは、３年制の短大・専門学校で、少しでも早く就職したい、学費を抑えたい場合などの選択肢として考えてみよう。４年制大学は就学期間が長く、かつ学費もかかるが、その分じっくり勉強に向き合えるという利点がある。学べる内容を比較した場合、大学は研究者がいる関係で最先端の理論を学びやすく、専門学校は就職後すぐに役立つ実践的な内容を学びやすいという違いがある。もちろん学校によって学べる内容に差はあるが、傾向の一つとして参考にしてほしい。

　どの学校でも比較する観点として、「実習・実習先」「学べる分野」がある。理学療法士は専門的な技術が必要な職業で、実践的な学びが得られるかどうかは学校選びの重要なポイントになる。例えば、早くから実習に参加できる、併設病院で実習できる、実習先が豊富かつ選べるなど、実習の時期や内容、実習先に魅力があるかどうかなどだ。また、アスリートのリハビリに携わりたい、高齢者の機能回復に携わりたいなど、すでに携わりたい分野が決まっているなら「学べる分野」についても見てみよう。学校や専攻・コースによって、医療分野に強い、スポーツ分野に強い、両分野に長けているなど、さまざまな特色がある。進学先の前に、自分がどんな理学療法士になりたいか考えることも重要だ。