保健師のやりがい

多角的な視点で健康づくりに取り組める

　保健師は人々の健康に広く関わることのできる仕事だ。個人の相談に応じることもあれば、自治体の政策を考えたり、健康に関する取り組みを広報したりと、仕事の領域は非常に広い。医師や看護師らと違って直接治療をすることこそないものの、広く大きな視点から人々の健康を支えることができるところに保健師ならではのやりがいがある。また地域の健康づくりにおいてリーダーシップを取る存在として、新しいことに挑戦しやすい面もある。あれもやりたい、これもやりたいと、健康や保健に関する興味が広ければ広いほど、仕事の意欲が出やすい職業だろう。

　先に挙げたとおり、保健師は個人の相談に応じるといった仕事を通して地域住民と接する機会が多い。自分が指導したり、相談に乗ったりした相手が、生き生きとした生活を取り戻していく様子を見かけたとき、また感謝の気持ちを伝えられたときの達成感は大きなものだ。

　最後に、保健師はさまざまな人と連携しながら働く仕事でもある。同じ職場の保健師はもちろん、別の保健所や保健センターの保健師、医療機関の医師、ソーシャルワーカーと、多くの医療関係者・福祉関係者と接することになる。ほかの職種と協力しあい、うまく連携できたときはこれ以上ない満足感を得られる。人と人のつながりを大事にしたい人にとって適職と言える職業だ。