AIエンジニアの仕事の内容
いろいろな視点から
この職業について調べてみよう
AIエンジニアの仕事の内容
AIの学習を手助けする技術者
AIエンジニアとは、AI(人工知能)を専門に扱う技術者のこと。特に機械学習やディープラーニングと呼ばれる技術を用いて、AIを実装するためのプログラムをつくる人を指す。こうしたAIエンジニアのことを、機械学習エンジニアとも呼ぶ。一方で、AIの開発ではなく、AIの活用側として、大量のデータを分析するデータサイエンティストも、AIエンジニアと呼ぶことがある。
近年、AIは誰にとっても身近なところに浸透しつつある。例えば受け答えをしてくれるスマートスピーカー、商品を置くだけで会計を始められるスマートレジなどだ。撮影した画像や動画から、がんを自動で検出するシステムや、AIの判断で自動走行する自動車など開発されている。共通している特徴は、自動運転者がコースを自力で決めるといったように、AIがデータにもとづいて判断を下すことだ。この判断を下すための最適な手順や基準(アルゴリズム)を考え、AIが判断を下せるよう既存のデータ(受け答えの例や、人間ならどう運転するかの例)を“学習”させるのが、AIエンジニアの主要な仕事だ。
具体的な開発の流れを見ていこう。AIの開発が始まると、まずAIエンジニアはAIの構想を考える。何を解決するためのAIで、技術的に実装可能なのかを検討し、開発の方向性を決めるのだ。そのうえで、AIに学習させる膨大なデータと、アルゴリズムを選ぶ。アルゴリズムには、例えば犬か猫か画像から判断する「分類」アルゴリズムなど、いくつか種類があり、最初に決めた方向性に合ったものを選ばなければならない。そのうえで、AIにデータを学習させる仕組みをつくって、データを学習させながら、精度を高めるためのチューニングをこらしていく。最後に目的通りにAIが動作するかを検証していて、開発は終了となる。一般的なソフトウェア開発と違って、AIの学習という過程に大きく関わるのが、AIエンジニアの特徴だ。