心理カウンセラーのやりがい

その人らしく生きる手助けができること

　心理カウンセラーの仕事は、患者や問題を抱えた個人と向き合って、心理的な負担を軽くしたり、問題の解決を手伝ったりすることにある。ところが、相談者の「心」は目に見えないもので、かつ抱えている問題は一人ひとり違う。見えない心と、人によって違う問題を理解するには、相手の話をじっくりと聞いて問題の背景を考えるコミュニケーション能力や姿勢、思考力が求められる。難しいからこそ、うまく話を聞けて、相談者を理解できたときはやりがいを感じられるだろう。

　もちろん、話を聞くことだけが心理カウンセラーの仕事ではない。話を聞いたうえで、これからどうしていくべきか、相談者と一緒になって考えてなければならない。その結果として、相談者が元気を取り戻し、自分らしく生活できるようになっていったとき、より大きな達成感を感じられるだろう。「その人らしく生きていく」手助けができることこそ、多くの心理カウンセラーが感じる最大のやりがいだ。

　そのほか、相談者の話を聞くことでいろいろな分野の知識が身についていくことや、直接ケアのお礼を言われること、スキルアップを実感しやすいことも、心理カウンセラーのやりがいと言える。